映画「TOPGUN」とは?
『トップガン』。それは戦闘機(F-14)乗りの主人公の人間関係と精神的・技術的成長を描いたアクション映画である。1986年に公開されてから社会的ブームを巻き起こし、若者の間でMA-1やレイバンのサングラスが流行するだけでなく海軍の志願者数が増加するなどの社会現象まで引き起こした。本作はアクション映画であるにも関わらず友情、ライバル、恋愛などの濃い人間関係が描かれており、作中に登場する個性あふれる魅力的なキャラクターも見どころとなっている。今回は私文大学生がトップガンに登場する魅力的なキャラクターとそのキャラクターにまつわる名シーンを紹介したいと思う。
あらすじ
主人公・マーヴェリックはF-14に乗るパイロットで天才的な操縦センスを持っている。ある日彼は親友のグースと共に海軍トップ1%のエリートパイロットが集まるTOPGUNに行くよう命じられる。そこでマーヴェリックはライバルのアイスマンや教官のチャーリーと出会う。多くの訓練をこなし精神的に成長していく中で、ある日親友を巻き込む事故が起こってしまう。
作中に出てくる人物
Maverick(マーヴェリック)Pete Mitchell
本作の主人公。ピート・ミッチェル大尉とも呼ばれ、父親譲りの天才的な操縦技術を持つ。頭で考えるより感覚で行動するタイプで負けん気が強く、自信家である。“一匹狼”という意味のコールサインを持つように連携を重視せず一人で突っ込む場面も多いが仲間には優しい姿を見せる。マーヴェリックについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
Goose(グース)Nick Bradshaw
マーヴェリックと同じ機体に乗るレーダー員。陽気でユーモアのセンスがありみんなに親しまれている。マーヴェリックとは仲が良く、他者と対立しがちなマーヴェリックと周りの仲をうまく取り持つ。結婚していて妻と子供がいる。
Charlotte Blackwood(チャーリー)
航空物理学博士でTOPGUNにおいてマーヴェリックの教官を務める。また民間の特派員でありながら国家機密に触れる権利を持っている。敵の戦闘機であるミグに詳しく、マーヴェリックに言い寄られるも感情を外には出さない。
Iceman(アイスマン)Tom Kazansky
マーヴェリックのライバル。マーヴェリックが感覚に頼る天才型であるとすればアイスマンは堅実な理論型である。TOPGUNの中でも優秀なパイロットであり本作ではマーヴェリックと得点争いを繰り広げる。
Viper(ヴァイパー)Mike Metcalf
マーヴェリックの教官。マーヴェリックの父親と同僚であり、優れた操縦技術を持つ。父親がいないマーヴェリックにとっては父親的な存在となっている。
Carole(キャロル)
グースの妻。明るく陽気でマーヴェリックのことも昔からよく知っている。チャーリーとも良い関係を築く。
Slider(スライダー)Ron Kerner
アイスマンのペア。レーダー員を務めている。
Cougar(クーガー)Bill Cortell
F-14のパイロット。実力はマーヴェリックよりも高かったが作中序盤にインド洋上空で敵機と交戦した際にパニックになり、そのトラウマを拭いきれず帰還したのちに退役した。
Stinger(スティンガー)Tom Jardian
USSエンタープライズのCAG(航空グループ)の司令官。グースとマーヴェリックにトップガンに行くように促す。
TOPGUN用語集
・TOPGUN
ミサイル技術の発達により失われつつある空中戦の技術の継承を目的としてアメリカ海軍が1969年にトップ1%のために設立したエリート学校。
・Fー14
通称トムキャット。コンピューターにより自動制御される可変翼が大きな特徴で第4世代戦闘機と呼ばれている。1974年に運用が開始され、優れたレーダーやミサイルを搭載していた。現在はイランを除いて退役している。
・MiG-28
映画『TOPGUN』に登場する敵国の戦闘機
・コールサイン
隊内において個人を識別するために用いられる名前。性格などに由来するものが多い。
流行したファッションアイテム
アビエイター
レイバンが開発した元々はパイロット専用のサングラス。視野の確保と強烈な日光の遮断を両立したサングラスはこの映画とともに大人気商品となった。
私も一つ持っているがデザインがレトロでお洒落なだけでなく、広い視界や遮光性など機能性にも優れているので80年台のファッションアイテムを取り入れたい方はファッションに取り入れてみてはいかがだろうか?
(↓Ray-Banのアビエイター。写真は店舗でブルーミラーレンズにカスタマイズしていただいたもの。)

MA-1
ミリタリージャケットの代表格として本作で有名になったとされているが実はマーヴェリックが着ているのはG-1という別の種類のジャケット。ミリタリーという共通点とG-1に比べてはるかに安価だったこともあり大ヒットした。丸みを帯びた洗練されたフォルムに加え、軽量で着脱しやすい機能性の良さを兼ね備えた一品となっている。良い写真が取れなかったため商品の写真で割愛。
TOPGUNの見どころ・名シーン
それでは映画『TOPGUN』の見どころ・名シーンについて解説していく。冒頭でも説明したようにこの作品は「信頼」・「ライバル」・「恋愛」の三拍子が綺麗に組み込まれた老若男女全ての世代の人が楽しめる王道アクション映画となっている。ここではネタバレにならないよう留意しながら「TOPGUN」の見どころを解説していく。
「アイスマン」との競争

先ほど書いたようにマーヴェリックとアイスマンは相反した性格であり、冒頭から二人が衝突しそうな雰囲気がひしひしと伝わってくる。例えばTOPGUNにエリートパイロットらが召集され一室に集まるシーンだ。マーヴェリックはペンを回しながら余裕たっぷりの様子を見せるアイスマンが気に食わなかったのだろう。一度アイスマンと長いこと目を合わせ、フッと視線を外したかと思うとまた再び目を合わせる。互いに実力があるとわかっているからこその初対面でのプライドの張り合いが視線のぶつけ合いから伝わってくるベストシーンとなっている。
この天性の操縦センスを誇る感覚型vsリスクを避ける堅実型の戦いはやがて練習での得点争いへとつながっていく。スポーツや格闘の映画ではもはや永遠の議題でもある二大派閥の決着はどのようにつくのか。ぜひ見届けていただきたい。
グースとの友情

トップガンで厳しい訓練を乗り越え続けるマーヴェリックとグース。日々の訓練やTOPGUNでのビーチバレー、家族を交えた交流など多くの時間を共に過ごしていく。そんなある日の練習の最中、二人を乗せた機体は意図せずアイスマン機のジェット交流に巻き込まれてしまう。機体が「スピン」と呼ばれる制御不能状態に陥る中、二人は無事に生還することができるのか?
本作のビーチバレーでアイスマン・スライダーの組と戦うシーンはトップガンの中でも1位、2位を争う名シーンとなっている。真夏の日差しが差し込む白い砂浜で日焼けした訓練生が熱く戦うシーンをぜひ見届けてほしい。
教官・チャーリーとの恋

マーヴェリックはバーでチャーリーに一目惚れし猛アタックするもチャーリーは振り向く気配がない。また翌日授業に出席するとそこにはチャーリーの姿が。なんと彼女はトップガンの教官だったのだ。トップガンは2ヶ月ごとに20人の新規の生徒が来る。この短い期間でマーヴェリックはチャーリーの心を奪うことができるだろうか?
物語序盤でマーヴェリックがチャーリーに断られるも、人がいないことを見計らって女子トイレまで押しかけていくシーンはマーヴェリックの負けん気の強い性格を表した名シーンである。白い海軍の制服を身に纏い80年代の女子を熱狂させたトム様をみてない方は見ることを強くオススメする。
マーヴェリックの父の死の真相

マーヴェリックの父親もマーヴェリック同様に天才的な操縦技術を持っていたが、死の真相は不明でありその内容は国家機密扱いとなっている。そのためマーヴェリックは士官学校に入ることができずコンプレックスを抱く結果となった。マーヴェリックの父親の真相を知る者が少ないだけでなく、そもそも国家機密を話すことはクビを意味するためマーヴェリックはなかなか父親の死の真相が分からずにいた。しかし物語終盤、ヴァイパーの口からついに真相が明かされることとなる。その真相は如何に、、?
まとめ
今回は映画「トップガン」のあらすじ、キャラクター、基本用語と名シーンについて解説した。本作は30年以上前に公開されてから今なお多くのファンに愛され続けている。信頼・友情・恋愛の全てが詰まった本作はまさに王道アクション映画と言えるだろう。2022年には続編まで製作された本作をまだみたことがない方はぜひ見てみてほしい。